野に咲く草花達。
そんな草花達をじっくり紹介したいと思います。
ハルジオン
基本情報
分類 | キク科ムカシヨモギ属 |
学名 | Erigeron philadelphicus |
原産地 | 北アメリカ |
大きさ | 30~80cm |
分布 | 北海道~九州 世界では東アジア |
生息地 | 道ばたや空き地、土手などの日当たりの良い場所 |
別名 | 貧乏草(ビンボウグサ)、ハルジョオン、テンチョウグサ |
花言葉 | 「追想の愛」「さりげない愛」 |
誕生花 | 4月14日、12月12日 |
性質 | 多年草 |
似ている花 | ヒメジョオン |
名前の由来
「春に咲くシオン(紫苑)」という意味でハルジオンと名付けられたそうです。
※シオンは秋の咲く紫色の花で、同じキク科ですが全くの別種です。
一部地域では『貧乏草』と呼ばれており、「折ったり摘んだりすると貧乏になってしまう」と言い伝えられています。これは、「育つ環境も場所も選ばず荒廃した土地でもたくましく育つことから、貧乏な家でも生える」とイメージされたからのようです。
形態・生態
根 | 根が残っていれば根からも繁殖していく。 |
葉 | 根元付近の葉はへらの形をしていて放射状に何枚かつく。茎につく葉は長い楕円形で茎を抱くように互い違いにつく。 |
花 | 細い舌状花を持ち、ヒマワリのような形の花。花びらは200枚以上ある。花びらの色は白色とピンク色があり、4~6月に咲く。 |
実 | 1個体あたり47000以上もの種子を作り、種子の寿命も35年ともいわれている。種子はタンポポの綿毛と似ていて、さらに風に乗って遠くまで飛ぶので繁殖力極めて高い。 |
似ている
ヒメジョオンに似ています。
ハルジオン | ヒメジョオン | |
花びら | 1mm以下の細い花びらがたくさんついている。 | 約1.5cmの花びらでハルジオンより少し太く、花びらの数も少ない。 |
草丈 | 30~80cm | 30~60cm |
茎 | 茎の中が空洞になっている。 | 茎の中は空洞になっていない。 |
葉 | 茎を抱くようにつき、葉裏に毛がない。 | 茎に抱きつかず、葉の両面に毛が生えている。 |
つぼみ | 垂れ下がってつくことが多い。 | やや上向きでつく。 |
性質 | 多年草 | 越年草 |
食
食べることができます。
葉、茎、新芽、若芽、つぼみなど大半が可食部位です。
天ぷらやお浸しにして食べる事ができます。
※ハルジオンはキク科のアレルギー反応や花粉症の症状が出る場合があります。キク科アレルギーの方や花粉症の方はご注意下さい。
活用
・乾燥させた葉と花を混ぜて水で煎じて飲むと糖尿病の予防やむくみをとると期待せれている。
・花をアルコールで抽出したチンキ剤は化粧水としても使われているそうです。
その他
活用されている一方で、『日本の侵略的外来種ワースト100』にも選定されています。これは1個体当たり47000以上もの種子を作り、種子の寿命も35年と非常に長く驚異的な繁殖能力を持っているため駆除も難しく、在来種の植物の生育を邪魔する可能性もあるからです。