野に咲く草花達。
そんな草花達をじっくり紹介したいと思います。
ユキノシタ
基本情報
分類 | ユキノシタ科ユキノシタ属 |
学名 | Saxifraga stolonifera |
原産地 | 日本、中国・朝鮮半島 |
大きさ | 20~50cm |
分布 | 本州、四国、九州 世界では中国 |
生息地 | 岩陰や谷沿いの石垣、庭や生垣など半日影や湿った場所を好んで生えている |
別名 | イドクサ、コジソウ |
花言葉 | 「情愛」「切実な愛情」「深い愛情」「博愛」「恋心」「好感」 |
誕生花 | 2月8日、12月6日 |
性質 | 常緑性多年草 |
似ている花 | ホシザキユキノシタ、ダイモンジソウ(大文字草)、ジンジソウ(人字草) |
名前の由来
名前の由来は諸説あります。
雪が上に積もってもその下に枯れずに緑の葉があるからとする説、白い花を雪(雪虫)に見立て、その下に緑の葉があるからという説、葉の白い斑を雪に見立てたとする説、垂れ下がった花弁を舌に見立てて「雪の舌」とする説があります。
日本では「イドグサ」「ミミダレグサ」とも呼ばれています。
俳句でも「鴨足草(ゆきのした)」という漢字で季語として使用されています。
中国植物名にもなっている虎耳草(こじそう)は、葉の丸い形や模様が虎の耳を連想させることから「虎耳草」と名付けられたそうです。
英語圏では「ストロベリー・ベゴニア」と呼ばれています。
形態・生態
根 | ランナー(地面近くを這って伸びる茎のこと)を伸ばして増えていく。 |
葉 | 葉の表は葉脈に沿って白い斑がある。葉の裏は赤っぽい色をしているものが多いですが、赤みが抜けて、やや白っぽい緑色をしているものもある。葉には粗毛がある。葉は丸っぽい腎臓のような形をしている。 |
花 | 4月~5月に根元から細い花茎を出し、紅色や黄色の斑点模様のある白色の花を咲かせる。花びらは5枚で、上の3枚が約3mm、下の2枚は10mm程と独特の形をしている。 |
実 | 黒色の小さい種ができますが、発芽率はかなり低い。 |
似ている
・人字草(じんじそう)が似ています。
ユキノシタは茎がやや赤っぽい色をしていますが、人字草は緑色です。
花びらのつき方が「人」の形をしています。開花時期は9〜11月です。
・大文字草(だいもんじそう)が似ています。
花びらのつき方は「大」の形をしています。開花時期は7〜10月です。
食
食べる事ができます。
春の若葉が食用になります。若くて柔らかそうなやや小さめの葉がよい。葉がパリパリに硬くなった古い葉は食用に向きません。
天ぷらやお浸し、和え物などで食べられています。
!肉厚な葉なので天ぷらにして食べるのがおすすめです。我が家でも天ぷらにして食卓に出したことがありますが、食べやすく人気の一品です。
活用
・民間薬として
古くから民間薬として利用されています。
乾燥させた葉や茎を煎じたものは、解熱、解毒剤や小児のひきつけの改善に役立てられてきました。
葉の絞り汁は耳だれや中耳炎、虫刺されなどに効果があるとされています。
葉を炙り、火傷や腫れ物の消炎にも使われています。
・美容品にも
近年、ユキノシタに保湿効果があるとわかり、化粧水などの美容品にも利用されています。
※食用、民間薬として紹介しましたが、体質に合わない方もいます。利用にあたり、心配な方は専門家や主治医に相談することをお勧めします。