先日、「我が家のドアノブが壊れてしまった時に起こった事」を元に書かれた記事です。
ヒヤリとする場面もありましたので、この体験を記事にしてお伝えしたいと思いました。
例によって稚拙な文章でございますが、この体験が皆様のお役に立てる事がありましたら嬉しく存じます。
ある人物を今回はとつ先生に置き換えています。
トイレが開かない
何やら2階から騒がしい声がする・・・
どうやら、またとつ先生が何か騒いでいるようだ。
重い腰どりを上げて階段を上がると、2階のトイレの前でとつ先生がトイレのドアノブ相手に格闘している最中であった。
「くっ・・・くっ。開かない!!開かない!!」
どうやらドアが開かないようだ、すかさず私はとつ先生に声をかけた
「誰か入っているんじゃないですか?」
しかしながらとつ先生曰く、残る我が家の家族である3人娘は自分の部屋で遊んでいるらしい。
確かに中には誰もいないようだ、私もドアノブに手を掛けて回してみたがいつもの手応えがなくラッチが動く気配は無い・・・。
次の瞬間思い浮かんだのは、「ドアノブは壊れたらしい&その修理代」であった。
そして、この時から壊れたトアノブを巡る悲喜こもごもが始まったのでした。
ドアが壊れた時の対処方法
通常のドアならこれで対処できるかも
デッドボルト(施錠)→外から硬貨を利用すれば開けられる事が多い
ラッチボルト→外からハンガーを利用すれば開けられる事が多い
ちなみに、我が家の2階のトイレのドアノブは円筒錠と呼ばれる形状であり
ラッチボルト(ドアを閉める)とデッドボルト(施錠をする)が一緒になった押しボタン式である。
↑画像左より:ラッチの部分・押しボタン式の内鍵・外側にある施錠に連動したネジ
とりあえず、通常のドアと同じように外から硬貨を使ってネジを回して見る、回るのだが手応えがなくクルクル空回りする。
恐らく施錠の部分が経年劣化によって壊れたのであろう。
次に、外からハンガーを利用してラッチボルトを引っ張るが
施錠が効いているのか、ラッチは全く動く気配がない。
そう、我が家の2階トイレのドアノブは
「ラッチを施錠したまま、ドアノブ自体も壊れてしまう。」
という残念な寿命を迎えてしまったのだ。
初めての共同作業
時間だけが過ぎていく中、私と先生は奇策に打って出ることとした。
ひとまず「トイレ、トイレ」と騒いでいたとつ先生は1階のトイレを利用し
戻ってきたとつ先生は、私にある提案をしてきた。
「2人で同時にアプローチをしてみないか?」と。
それまで私は、一人でドアノブやネジを回したり、ハンガー突っ込んでラッチを引っ張ったりしていた。
それを私が「デッドボルトのネジを回しつつドアノブも同時に回転させつつ、とつ先生がハンガーでラッチを引っ張る」という同時アプローチを試してみようというのであった。
「施錠をしたまま寿命を迎えたドアノブ」に完敗寸前であった私はその提案に縋るしかなかった。
「初めての共同作業ですね・・・」私がとつ先生に話しかける。
「うむ・・・」
とつ先生も、いくぶん緊張した面持ちでそれに応える。
私と先生はいわば「悟空とベジータ」のような妙な関係なのであった。
私は慎重にデッドボルトとドアノブを回していく。
とつ先生が何故かビクッとする、そしてゆっくりとにハンガーを引っ張った。
「カチャリッ」
軽快な音を響かせて、ついにドアが開いたのであった。
瞬間二人は顔を見合わせ頷く、とつ先生の顔にも安堵の表情がうかがえる。
私はドアノブとの闘いの勝利を確信していた。
「とつ先生、トイレの中に入って中から鍵が開けられるか試してもらえませんか?」
「おうよ!!」
とつ先生は意気揚々とトイレに入り、ドアを閉めて中から鍵が開くか試してみる。
「うーん、開かないようだねやっぱり壊れているようだ・・・」と、とつ先生は報告をしてくれた。
やはり、ドアノブ自体を取り替えないといけないようである。
私は「Amazonでドアノブでも探すか・・・」と考えていたのだが、やけにガチャガチャ騒々しい。
突然トイレの中からとつ先生が叫んだ
「ドアが開かない!!」
とつ先生トイレに閉じ込められる
「スーン、スーン」
3分後とつ先生はトイレの中で大きな声で泣いていた、とつ先生は完璧にトイレに閉じ込められてしまったのだ。
先程は協力して奇跡的にドアが開いたが、今は自分しかおらずどうする事も出来ない。
とつ先生は「開かない、開かない」と言いながら、必死で壊れたドアノブをガチャガチャと回している。
数分後、全てを諦め疲れ果てた小さな声で「スン・・・スン・・・・」と泣いているとつ先生の声からは、生きる気力が失われつつあるのが分かった。
時間だけが過ぎ焦燥感が募る中、私はある決心をした。
「このドアをノコギリで切るしかない。」
救世主
トイレのドアをノコギリで切る。
恐らくそれは取り返しのつかない、愚かな決断なのかもしれない・・・
「死が急速に迫ってくる瞬間が、一番生を実感する!!」。
トイレの中でとつ先生が、ガスおじの真似をし始めた。
もう時間はない・・・
しかし、そこに二人の救世主が現れた。
我が家の双子の娘、「ぼーみー」と「のっちゅう」である。
彼女たちはこう言った
「私たちが一緒に手伝うよ!!」
先程とつ先生と行った作業を、今度は私と双子の娘で試してみる。
果たしてもう一度開くのだろうか?
皆は祈るような気持ちでゆっくりと引き抜かれるハンガーを見つめていた。
「カチャリ」
軽快な音を立て再びドアノブは音を立てて開いたのであった。
「やったー」
双子の娘が歓喜の声を挙げた。
そうして、とつ先生は無事にトイレから出る事が出来たのであった。
なんと実に7分ぶりである。
そうして私は二度とこのような悲劇が起こらぬよう、ドアノブのボルトを取り外す事としたのであった。
今回の教訓
一度トイレのドアが開いたにも関わらず、「中からは、簡単に開くのではないか?」と欲を出した事が間違いでした。
最初は私ととつ先生の二人で中に入り試そうとしていたので
もし二人でトイレに入って鍵を閉めていたら完璧に閉じ込められていました。
家の中だったので携帯電話も持っておらず、簡単に助けも呼べない状況は想像すると今でも恐ろしい思いがします。
ちょうどトイレに誰も入っていなかった事も幸運だったのかもしれません。
とつ先生(大人)曰く「トイレに閉じ込められるのはかなり怖い」との事です。
ドアノブなどは、このように急に経年劣化での寿命がくる場合があります。
この記事がまさかの事態を考えるきっかけになれば幸いに存じます。