野に咲く草花達。
そんな草花達をじっくり紹介していきたいと思います。
ヤハズノエンドウ(カラスノエンドウ)
基本情報
分類 | マメ科ソラマメ属 |
学名 | Vicia angustifolia |
原産地 | 地中海沿岸 |
大きさ | 60~120cm |
分布 | 本州~沖縄 世界ではユーラシア大陸 |
生息地 | 田畑や野原、道ばたなど日当たりの良い場所 |
別名 | カラスノエンドウ(烏野豌豆) |
花言葉 | 「喜びの訪れ」「未来の幸せ」「絆」「小さな恋人たち」 |
誕生花 | 3月27日、4月23日 |
性質 | 越年草 |
似ている花 | イブキノエンドウ、スズメノエンドウ |
名前の由来
標準和名はヤハズノエンドウですが、別名のカラスノエンドウの方が一般的に知られています。
ヤハズノエンドウ(矢筈豌豆)は、小葉の形を矢筈(弓矢の弦を受ける部分)に見立てて名付けられたそうです。
カラスノエンドウは、熟して真っ黒になった種子がカラスに似ていることから名付けられたそうです。カラスが食べるからではありません。
生態・形態
根 | 根にくっついて栄養を与えあっていく菌を持っていて、土を肥してくれる特徴をもっています。 |
葉 | 小葉が鳥の羽のようについています。 |
花 | ピンク色と赤紫色の中間のような色で部分的に白色も混じっています。花は5~7mmで蝶形の花を葉の脇から咲かせます。開花時期は3~6月。 |
実 | エンドウ豆のような種子をつけます。夏前にはサヤごと真っ黒に熟して弾け、種を飛ばします。中には5~10個の種が入っています。 |
似ている
[スズメノエンドウ]
カラスノエンドウに比べて小さいです。
[カスマグサ]
カラスノエンドウとスズメノエンドウの中間くらいの大きさです。
[イブキノエンドウ]
カラスノエンドウによく似ていますが花のいろは淡いピンク色で、北海道と本州の伊吹山にしか生えないといわれています。
食
昔は食用に栽培されていたそうです。
若サヤ、葉、花、実は食べられるそうです。
天ぷら、和え物、お浸しにされています。
煎じて飲むと薬膳茶にもなるようです。
※豆類には基本的にレクチンという毒が含まれています。レクチンはタンパク質なので加熱することで変容し、無害になります。カラスノエンドウを食べる時は十分に火を通して下さい。加熱せず過剰に摂取すると免疫機能の活性化を促し炎症を引き起こす可能性があります。
※カラスノエンドウを摘む際は摂取場所(道路近くや公園などでは排気ガス汚染や動物の排泄物の付着の恐れがあります)や汚れ、虫の付着に気をつけて必要な部分だけ摘みましょう。
活用
煎じて飲むと薬膳茶になるそうです。
ビタミンB1、クエルシトリン、アイピンという成分が含まれているそうです。
便秘改善、疲労回復、ストレス解消、血行促進、むくみ解消、解熱、内臓の働きを高める、黄疸や鼻血、月経不順など多くの効果があるとされています。
ヨーロッパでも消化促進や利尿、解熱の民間薬としてメジャーらしいです。
※食べられる野草として紹介しましたが、食べる場合は自己責任でお願いします。
※食べたいけど不安がある、という方は専門家や専門医に相談することをお勧めします。