野に咲く草花達。
そんな草花達をじっくり紹介したいと思います。
ツユクサ
基本情報
分類 | ツユクサ科ツユクサ属 |
学名 | Commelina communis |
原産地 | 日本、東アジア |
大きさ | 15~50cm |
分布 | 日本全国 世界では東アジア、アメリカ東北部 |
生息地 | 畑、道ばた、空き地などやや湿った場所 |
別名 | 蛍草(ほたるぐさ)、帽子花(ぼうしばな)、青花(あおばな)、藍花(あいばな)、月草(つきくさ)、移草(うつしぐさ) |
花言葉 | 「変わらぬ思い」「なつかしい関係」「尊敬」 |
誕生花 | 7月6日、7月28日 |
性質 | 一年草 |
似ている花 | ムラサキツユクサ、トキワツユクサ、オオトキワツユクサ |
名前の由来
「ツユクサ」は朝露を帯びて咲く姿や、朝に咲いて昼過ぎにはしぼんでしまう朝露のようなはかない様子から名付けられたそうです。
別名の「蛍草」は、蛍を飼うときカゴにこの草を入れたことから蛍草と呼ばれるようになったそうです。
別名の「青花」「藍花」は、青色の花で紙や布をつき染めたことから青花、藍花と呼ばれるようになったそうです。京都の友禅染めの下絵にも使われています。
別名の「帽子花」は、蕾を包むように変形した葉の形から帽子草と呼ばれるようになったそうです。
英語では「Dayflower(日の出から日没までの花)」と呼ばれています。
形態・生態
茎 | 茎は横にも広がっていく。茎から根を出すこともでき、成長に必要な養分や水分を集める事が出来る。そのため、繁殖力が高い。 |
葉 | 笹の葉のような形をした広い線形で、長さは5~7cm。葉は互い違いに生える。 |
花 | 6~9月に1.5~2cmの花を咲かせる。花びらは3枚で上部の2枚は青色で大きいが、下部の1枚は白色で目立たない。早朝に咲いた花は午後にはしぼんでしまう。 |
実 | 果実は熟すと果皮が開き、種子を弾き出す。種子は隕石のような形・質感で非常に硬く、大きさは2mmほど。地中にも閉鎖花といわれる花をつけ、そこにも種を作ることができる。その種の寿命は20年以上とも言われている。 |
似ている
ムラサキツユクサ | 花の色は紫色。細長い葉が特徴。 |
オオムラサキツユクサ | 花の色は紫色。ムラサキツユクサより花は大きい。 |
トキワツユクサ | 花の色は白色。茎の色は赤褐色。草丈は20~50cm。 |
オオトキワツユクサ | 花の色は白色。トキワツユクサより花が大きい。茎の色は緑色。草丈は20~100cm。 |
オオボウシバナ | ツユクサの栽培変種。ツユクサより花が大きい。 |
食
開花前の若葉の状態が柔らかく、調理に適している。アクやクセがほとんどないので、どんな調理法にも合う。葉や茎を生のままサラダ、茹でて和えやお浸し、炒め物、天ぷらなどの調理法がある。花も食べることができるそうです。
ツユクサは薬用としても活用されています。薬効を期待するのであれば開花中のものが良いとされています。
※食べられる野草として紹介しましたが、稀に体質に合わない方がいらっしゃいます。食べるときは自己責任で食べて下さい。食べてみたいが心配、という方は専門家に意見を伺う事をお薦めします。
活用
・染め物の絵具として
染め物の下絵を描くための絵具として用いられています。
・薬用として
開花時期に全草を採って乾燥させたものは鴨跖草(おうせきそう)と呼ばれ、下痢止め、解熱などが期待され、用いられています。
・文学で
『万葉集』にも月草・鴨頭草(つきくさ)の名で詠ったものが9首あります。古くから日本人に親しまれてきた花の一種で、朝咲いた花が昼にはしぼむことから儚さの象徴として詠まれたそうです。
※俳句においては露草・月草・蛍草などの名で秋の季語になっています。
その他
ツユクサを使って色水遊び
①ツユクサの花びらを集めてビニール袋などに入れ、花びらを潰して色を出します。
②ある程度潰れてら水を足して色水を作ります。
③色水を半分に分け、一つにはレモン汁、もう一つには重曹を入れます。
④青色だった色水にレモン汁を入れてしばらくするとピンク色に!
⑤青色だった色水に重曹を入れてしばらくすると緑色に!
!面白いのでぜひ試してみてください!