野に咲く草花達。
そんな草花達をじっくり紹介したいと思います。
ナガミヒナゲシ
基本情報
分類 | ケシ科ケシ属 |
学名 | Palaver dubnium |
原産地 | 地中海沿岸 |
大きさ | 15~60cm |
分布 | 日本全国 世界ではヨーロッパ、北アフリカ、西アジア、オセアニア、南北アメリカ |
生息地 | 畑、道端、荒地、牧草地などの日なた |
別名 | ポピー、コクリコ、虞美人草(ぐびじんそう) |
花言葉 | 「平静」「慰め」「癒し」 |
誕生花 | 5月11日 |
性質 | 一年草または越年草 |
似ている花 | ヒナゲシ |
名前の由来
ヒナゲシの様な花が咲き、細長い実がつくことから「長実雛芥子」と名付けられたそうです。
※「ポピー」はケシ科の植物全てを表す呼び方です。
※ナガミヒナゲシには2種類の亜種がありますが、日本の図鑑では区別せずにナガミヒナゲシと呼んでいます。
形態・生態
葉 | 根際から円形状に広がり、タンポポの様な「ロゼット状」の葉をつけます。葉は羽状に深く裂けており、およそ20cmほどの長さにまで達します。 |
花 | 花びらは4枚で、4~5月に丸みのある淡赤色の花を咲かせます。つぼみの段階では小さく下を向いていますが、開花すると上を向きます。花の開花は朝で上に向かって花びらをパックリと開き、夕方には散ってしまいます。 |
実 | 実は細長く、天辺が平らで円盤のようになっています。果実が熟すと天辺の円盤の下に隙間ができて中から種がこぼれて地面に落ちていきます。一つの果実に1000~2000粒ほどの種が入っています。種はとても小さく、風やタイヤに運べれて生息範囲を広げています。 |
似ている
ヒナゲシに似ています。
ヒナゲシとナガミヒナゲシを比べると、ナガミヒナゲシの方が花が小さく、花の色も薄く、果実が長めです。
食
!!有毒植物です!!
食べないでください!!
毒
ケシの果実には毒性があり、麻薬の「アヘン」の原料となることが知られています。ナガミヒナゲシには「アヘン」の成分は含まれていません。また、種子には毒性はないそうです。
しかし、ケシ科の植物の茎や果実に切り目を入れると白い乳液が出てきます。この乳液には「アルカロイド」という成分が含まれており、それが直接皮膚に触れると炎症を起こす可能性があります。
ナガミヒナゲシに限らず、ケシ科の植物に触れる時は手袋をした方が安全です。
その他
ナガミヒナゲシは「アレロパシー活性」が強いのも特徴です。
※アレロパシー活性とは植物が放出する物質の一部で他の植物の生育を阻害したり、害虫や動物を寄せ付けないようにする性質。
その為、多くの自治体では「在来植物の生育に影響を与える可能性がある」として注意を促しているそうです。